どういう事件か
宮城県石巻市で、市職員が下水道工事の金入り設計書を業者に漏洩した。
入札について
石巻市は過去の入札結果をなんと平成17年までさかのぼれる上に、入札者の入札金額まで閲覧できる。ほかの自治体も見習ってほしい。
直近の令和5年度の、遠藤興業の落札した入札結果を見てみる。
令和5年度の落札は4件あり、うち2件は総合評価方式で遠藤興業の評価点は断トツトップである。
この年だけ見ると、最低制限価格に近接してはいるがこれだけでは何とも言えないように思える。
遠藤興業の特徴はは落札件数が異様に多く、令和3年度から5年度まで順に一般競争入札だけで2本-5本-2本(同じ入札によく参加している石巻建設は0-2-0)
これだけでは同社の入札参加が多いからとか、規模が大きい会社のため積算精度が高いとか、そういう風にも見て取ることもできる。
しかし特筆すべきは、遠藤興業は入札に参加率が悪い割に落札件数が多い。
令和5年度の一般競争入札で土木Aは16件程度あるが、遠藤興業は落札した2件にしか参加していない。
土木Aを同年2件落札しているスリーテック(株)は5件、(株)ヤマゼン雁部組は14件参加している。
石巻市は令和5年度から手持ち工事の上限が5件までと定められたようなので、すべての入札に参加というわけにはいかないのかもしれないが、遠藤興業は参加したらほぼ必ず取っていく会社ということだ。他社にとっては脅威である。
なお今回立件されたのは下水道工事。